11月22日(土)22時8分頃、長野県北部を震源とした地震が発生しました。
その地震による断層の調査のため、11月29日(土)、長野県北安曇郡白馬村へ行ってきました。
白馬村は長野県北西部、北アルプスの麓に位置し、新潟県と富山県に接しています。夏は登山、冬はスキーと数多くの観光客が訪れ、避暑地としても有名です。長野オリンピックの際、会場となったスキー場もあります。
22日の地震では、白馬村の地下を通る神城断層(かみしろだんそう)が動いたと見られています。産業技術総合研究所の報告によると、地表地震断層※の南端は白馬村神城堀之内集落の南方を東西方向に流れる谷地川(やちがわ)付近であることが確認されています。北方は現在も調査中ですが、地表地震断層の長さは少なくとも7㎞以上と考えられています。
[※地表地震断層:地震時、地上に出現した連続した割れ目やズレのこと。通常は震源断層(地震を起こした断層。通常は地下にある)の上端に相当する。地震により生じた、2次的な小規模の断層は地表地震断層とは呼ばない。]
今回、私達は既出の調査報告などの情報を基に、白馬村の三日市場、堀之内、大出といった集落において、地表に出ている断層の調査を行いました。
大鹿村から白馬村まで、車で3時間以上掛かりました。朝から生憎の雨でしたが、幸い昼頃には止みました。
地震発生から1週間が経過していましたが、被害が大きかった三日市場、堀之内地区などは割れた窓にブルーシートを貼った住宅が目立ち、倒壊した建物の撤去も現在進行中でした。
車道にできた亀裂などは既に砂利で埋める等の処置がされていましたが、歩道にはアスファルトがひび割れたままの箇所もありました。
田畑の中には地震断層を確認することもできました。
現地には復興ボランティアの方を始め、テレビ局や新聞記者、私達と同じように調査に訪れた大学などの研究チームが見られました。
今回の地震による被害は、建物が倒壊している地域もあれば、川を挟んですぐ隣りは棚から物が落ちた程度で済んでいるというように、非常に局所的だったようです。また、耐震設計の進歩か、比較的新しく建てられた住宅は被害が少なく、古い建物ほど被害が大きくなっていました。
実際に被災地に行くことは、今、起きていることを実感し、現実を受け止めるという意味で、とても良い経験となりました。倒壊した建物やアスファルトにできた段差を見て、改めて大地が動いていること、計り知れない力を持っていることを感じました。
地震の詳細について、現在も調査が続いています。地震の予知は極めて難しいとのことですが、今回の地震が解明され、今後の役に立つことを願います。
最後になりますが、今回の地震で被災された方々が1日も早く以前の生活に戻れるよう、心よりお祈り申し上げます。
よくここんな近くまで行けましたね。ミラージュで行ったのでしょうか?
地震の破壊力は凄い威力がありますね。
明日の天気も心配ですね。北部は雪だそうです。
河本さんの車で行きました。
主な道路は既に通れるようになっていたので、比較的自由に歩き回ることができました。
takashi君こんにちは。
今日お店に見えた方とお話ししていると、なんと大鹿村出身の方だとの事!1000人ほどの村なのにびっくりです。
又、実家が露頭の近くにあり、お見えになった方のお父さんは博物館開設時に露頭からの岩石標本を運んだりなさったそうです。
奇遇ですね。takashi君と河本さんによろしくとのことです。