6月2日、中央構造線の露頭(岩石、地層などが地表に露出している部分)の発掘調査のお手伝いに行ってきました。
 場所は、伊那市長谷にある美和湖というダム湖の湖畔、琵琶淵(びわぶち)というところです。

 先ずはポンプを使い、水で泥を洗い流します。その後、残った石をスコップなどを使い、取り除きます。
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 化石や遺跡などに比べれば、少々荒っぽい発掘でしたが、暑い中での手作業は大変でした。

 洗い出した地層からは、色の違う境目をはっきりと観察することができました。
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 オレンジ色の部分が大陸側(内帯)、黒っぽい部分が海洋側(外帯)で作られた地質です。そして、この両側の岩石の境目が中央構造線です。

 今後、観察しやすいよう、地元のガイドや伊那市職員の方々により、調査・整備を続けていくそうです。

※追記(2014年10月)
 地元・長谷中学校の生徒達が露頭の名前を考え、9月末の日本ジオパーク南アルプス大会(第5回日本ジオパーク全国大会)で正式発表されました。この露頭は「非持(ひじ)露頭」と名付けられました。「非持」は地名で、かつてはこの地域に「非持村」という村もあったそうです。